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胸痛・圧迫感

胸痛・圧迫感とは

胸痛(きょうつう)とは、「胸が締め付けられる」「胸に重石を乗せられたような圧迫感」「焼けつくような痛み」を感じる状態です。これらの症状は、心筋梗塞や狭心症といった命に関わる心臓病のサインである可能性があり、決して軽視できません。

もちろん、胸痛のすべてが心臓病というわけではありませんが、「いつものことだろう」と我慢していると治療のタイミングを逃してしまうことがあります。特に突然の強い痛みや冷や汗を伴う場合は、一刻を争う緊急事態です。

🚨 危険なサイン - 今すぐ救急車(119番)!

以下の症状がある場合、心筋梗塞などの重大な病気の可能性があります。迷わず救急車を呼んでください。治療開始は1分1秒を争います。

  • 激しい胸痛:胸が強く締め付けられる、押しつぶされるような痛み
  • 冷や汗を伴う:脂汗が出る、顔面蒼白になる
  • 痛みが広がる(放散痛):胸だけでなく、首・肩・背中・顎・左腕に痛みが走る
  • 30分以上続く痛み:安静にしていても痛みが治まらない
  • 意識が遠のく:息苦しい、気が遠くなる感じがする

考えられる病気

重症度

主な病気

特徴的な症状

🚨 緊急

心筋梗塞、不安定狭心症、大動脈解離

突然の激しい痛み、冷や汗、痛みが移動する(放散痛)

⚠️ 要注意

狭心症、心筋炎、肺塞栓症

労作時(動いた時)の痛み、息切れを伴う

💚 緊急性低い

逆流性食道炎、肋間神経痛、筋肉痛

体の向きで痛みが変わる、食後に悪化する、触ると痛い

原因となる主な病気

🚨 緊急性が高い病気(循環器疾患)

💔 心筋梗塞(急性冠症候群)

心臓に栄養を送る血管(冠動脈)が完全に詰まり、心臓の筋肉が壊死し始める病気です。20分以上続く激しい胸痛、冷や汗、吐き気が特徴です。発症から2時間以内にカテーテル治療などで血流を再開させることが、生死と予後を分けます。

💔 狭心症

冠動脈が動脈硬化で狭くなり、一時的に心臓への血流が不足する状態です。
労作性狭心症:坂道や階段を登ると胸が締め付けられ、休むと数分で治まります。
不安定狭心症:安静時にも発作が起き、頻度が増える状態です。心筋梗塞の前兆であり、すぐに入院治療が必要です。

🩸 大動脈解離

心臓から出る太い血管(大動脈)の壁が裂ける超緊急疾患です。突然、「背中が裂けるような」「突き抜けるような」激痛が走ります。緊急手術が必要になることが多い危険な病気です。

⚠️ その他の重要な原因

🫁 肺塞栓症(エコノミークラス症候群)

足の静脈にできた血栓が肺に飛んで詰まる病気です。突然の息切れと胸痛が特徴で、深呼吸すると胸が痛むことがあります。

🔥 心筋炎・心膜炎

ウイルス感染(風邪など)の後に心臓に炎症が起きる病気です。胸痛や発熱があり、体を前に倒すと痛みが和らぐことがあります。

緊急性が比較的低い原因

🍽️ 逆流性食道炎

胃酸が食道へ逆流することで、胸の真ん中あたりに「胸やけ」や「焼けるような痛み」を感じます。食後や横になった時に悪化しやすいのが特徴です。心臓病と紛らわしいことがあります。

💪 肋間神経痛・筋肉痛

肋骨の間を通る神経の痛みや、胸の筋肉の痛みです。体をひねったり、深呼吸をしたり、患部を押すと痛いのが特徴です。帯状疱疹の前兆として痛むこともあります。

必要な検査

検査項目

分かること

目的

💓 心電図

心筋梗塞、狭心症、不整脈

心臓の電気的な異常を即座に検出

🩸 血液検査(トロポニン)

心筋のダメージ(トロポニン値の上昇)

心筋梗塞の確定診断(発症直後でも検出可能)

💓 心エコー

心臓の動き、弁膜症

心筋梗塞による動きの悪化、心機能の評価

🏃 運動負荷心電図

労作時の心筋虚血

運動中の心電図変化で狭心症を診断

🩻 CT検査

大動脈解離、肺塞栓症

命に関わる緊急疾患の除外診断

日常生活での注意点

  • ⚠️ 狭心症の方:ニトロ舌下錠を常に携帯し、発作時はすぐに使用してください。
  • 🚭 禁煙:タバコは血管を収縮させ、心筋梗塞の最大のリスクとなります。
  • 🧂 食事管理:塩分と脂質を控え、動脈硬化の進行を防ぎましょう。
  • 💊 薬の服用:処方された薬(特に抗血小板薬など)は自己判断で止めず、確実に服用してください。
  • 🏃 運動について:胸痛がある時の無理な運動は避けてください。主治医と相談して運動量を決めましょう。
  • 📞 連絡先の共有:万が一の時に備え、家族とかかりつけ医や救急の連絡先を共有しておきましょう。

🏥 当院での診療

胸痛は最も迅速な対応が求められる症状の一つです。当院では循環器専門医が中心となり、命を守るための診療を行います。

  • 循環器専門医による即座の診断:問診と診察で緊急性を瞬時に判断します。
  • 迅速な検査体制:心電図、心エコー、トロポニン迅速検査を行い、その場で心筋梗塞の有無を確認します。
  • 狭心症の精査:運動負荷試験などを行い、隠れた狭心症を見つけ出します。
  • 高度医療機関への連携:カテーテル治療や手術が必要と判断した場合は、速やかに連携病院へ紹介・搬送します。
  • 再発予防と管理:治療後の心臓リハビリテーションや、再発を防ぐための薬物療法・生活指導を徹底して行います。
  • 消化器疾患への対応:胸痛の原因が逆流性食道炎などの場合も、適切に診断し治療します。

💡 患者さんへのメッセージ:

「胸痛」は命に関わる症状です。特に『今までに経験したことのない胸痛』『冷や汗を伴う胸痛』は心筋梗塞の可能性があり、一刻を争います。夜中でも休日でも、迷わず救急車を呼んでください。

当院では、循環器専門医として『胸が痛い』という訴えを最優先で対応し、命を守るための迅速な診断・治療を行います。また、狭心症など慢性的な胸痛の管理も得意としています。胸に少しでも違和感があれば、我慢せずご相談ください。

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