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がん患者のリハビリ(腫瘍循環器リハビリテーション)

がんと向き合う毎日を、“安心して動ける体”で支える。心と体を整える、もうひとつのケアです。

がん治療後に体力や心肺機能が低下し、「息切れしやすい」「動くと疲れる」「筋力が落ちた」と感じていませんか?
これらの症状は、がんそのものの影響だけでなく、抗がん剤や放射線治療による循環器系への影響が関係していることもあります。

当院では、がん治療中・治療後の患者さんを対象に、心臓・血管の状態を専門的に管理しながら行う“腫瘍循環器リハビリテーション”を提供しています。

なぜがん患者さんにリハビリが必要なのか

1.がん治療による心肺機能への影響

  • 抗がん剤による心毒性: 抗がん剤は心筋を傷つけたり、心機能を低下させるリスク
  • 放射線治療の影響: 心臓の血管や弁に影響を与える。
  • 安静による体力低下: 手術や入院、副作用による急速な体力低下

2.がん患者さん特有の問題

  • がん関連疲労(Cancer-related Fatigue): 休んでも取れない強い倦怠感。
  • サルコペニア: 筋肉量が減少し、筋力が低下する状態。
  • 精神的な問題: 将来への不安やうつ症状。
  • 心肺機能の低下: 運動不足により心臓や肺の機能が低下。
対象となる方

  • ✅抗がん剤治療中・治療後の方
  • ✅ がん手術後の方
  • ✅ 胸部放射線治療中・治療後の方
  • ✅ がん治療中に息切れ、動悸、むくみなどの症状が出た方
  • ✅ 心エコーで心機能低下が指摘された方
  • ✅ がん治療前から心臓病(心不全、心筋梗塞既往など)がある方
  • ✅ 疲れやすい、体力が落ちた、と感じているがんサバイバーの方
  • ✅ 社会復帰・職場復帰を目指している方

腫瘍循環器リハビリテーションの効果

適切な運動療法は、体力を回復させるだけでなく、心臓を守り、心の健康を取り戻すために非常に効果的です。

数字で見る効果

効果項目

改善効果

がん関連疲労の改善

30〜40% 改善

運動耐容能の向上

15〜25% 向上

QOL(生活の質)の向上

有意な改善

不安・うつの改善

30〜50% 改善

筋力の回復

20〜30% 改善

心機能の維持・回復

LVEF 5〜10% 改善

具体的な6つの効果

  1. がん関連疲労(Cancer-related Fatigue)が軽減
  2. 体力・筋力が回復
  3. 心臓を守る
  4. 気持ちが前向きに
  5. 生存率が向上する可能性
  6. 免疫力の向上

当院の腫瘍循環器リハビリテーションプログラム

がん治療の進行状況(ステージ)に合わせて、最適なプログラムを提供します。

治療ステージ別のアプローチ

治療前(プレハビリテーション)

手術や抗がん剤治療が始まる前に体力をつけておくことで、治療後の回復を早め、合併症のリスクを減らします。

治療中

心毒性のモニタリングを行いながら、体力維持と倦怠感の軽減を目指します。治療を中断せずに完遂できるようサポートします。

治療後(サバイバーシップ期)

心機能や体力を回復させ、社会復帰・職場復帰を目指します。長期的な健康管理を行い、再発予防につなげます。

具体的なプログラム内容

1.運動療法

個別の体力、がんの種類、治療内容に応じたオーダーメイドの運動プログラムを作成します。 心電図モニターと血圧測定を行いながら実施するため、安全です。

有酸素運動: エルゴメーター(自転車)や歩行で持久力をつけます。

レジスタンストレーニング: レッドコードを用いて筋力を維持・向上させます。

2.心毒性モニタリング

定期的な心エコー検査、血液検査(NT-proBNP、トロポニン)、心電図モニタリングを行い、心臓への負担を早期に発見・対応します。

3.患者教育

がん治療と心臓の関係、日常生活での注意点、栄養管理などについて指導します。

当院の強み

  • 循環器専門医 × がん薬物療法専門医:
    院長は両方の専門医資格を持っています。がん治療と心臓ケアの両方を深く理解しており、心毒性の早期発見と適切な対応が可能です。
  • 九州大学病院での経験:
    大学病院での豊富な腫瘍循環器診療の経験を生かし、最新のエビデンスに基づいた診療を提供します。
  • 主治医との連携:
    がん治療の状況を常に把握し、心毒性などの問題が生じた場合は速やかに主治医と連携します。

 安全性について

がん患者さん特有のリスク(感染しやすさ、出血傾向、骨転移など)に十分配慮して行います。

  • 血液検査結果(白血球、血小板、ヘモグロビン)も参考にして運動強度を調整します。
  • 心電図モニターと血圧測定を行い、安全を確保します。
  • 循環器専門医が監督し、万が一の急変に備えてAED等の救急体制を整えています。

腫瘍循環器リハビリテーションは、保険診療として行うには一定の条件を満たす必要があります。

詳細は医師の診察時にご説明いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

がん治療後の人生を元気に過ごすために

がん治療で疲れた体は、適切なリハビリテーションによって回復させることができます。 「疲れているから休む」だけでは、体力は戻りません。

当院では、がんと心臓の両方を熟知した専門医が、あなたの体を守り、回復させるための安全で効果的なリハビリを提供します。
「疲れが取れない」「体力が落ちた」「もっと元気になりたい」
少しでもそう感じたら、まずは一度ご相談ください。私たちと一緒に、元気な体を取り戻しましょう。

医療機関・ご家族の方へ

  • 術後・治療中の患者さんの退院後フォロー先としてご紹介可能です
  • がん治療施設と連携し、副作用や心機能の経過を定期報告いたします
  • ご家族の方の見学・相談も随時受け付けております

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