血栓塞栓症
血栓塞栓症とは
血栓塞栓症とは、血管内に血の塊(血栓)ができて血流を妨げる病気です。特に静脈に血栓ができる「静脈血栓塞栓症(VTE)」は、深部静脈血栓症(DVT)と肺塞栓症(PTE)を合わせた疾患名です。深部静脈血栓症でできた血栓が血流にのって肺動脈に詰まることで肺塞栓症が起こります。
主な症状
血栓塞栓症の症状は、血栓ができる部位によって異なります。
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疾患 |
主な症状 |
重症度 |
|---|---|---|
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深部静脈血栓症(DVT) |
片側の足の腫れ・痛み・むくみ・皮膚色の変化 |
軽症~中等症 |
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肺塞栓症(PTE)軽症 |
軽い息切れ・胸痛・咳 |
軽症 |
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肺塞栓症(PTE)重症 |
激しい息切れ・胸痛・失神・冷汗 |
重症~致命的 |
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無症状 |
症状がない場合も多い |
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⚠️ 重要:肺塞栓症は突然死の原因となることもあります。息切れや胸痛が急に起こった場合は、すぐに救急受診してください。
診断方法
基本的な検査の流れ
- 問診・診察:症状の確認、リスク因子の評価
- Dダイマー検査:血液検査で血栓の可能性をチェック
- 下肢静脈超音波検査:足の血管の詰まりを確認
- 造影CT検査:肺動脈の血栓を詳細に調べる
- 心エコー検査:心臓への負担を評価
リスク因子の評価
- 手術・外傷・長期安静
- がん・抗がん剤治療
- 妊娠・出産・ピル服用
- 肥満・高齢・遺伝的要因
- 長時間の飛行機搭乗
治療法の概要
抗凝固療法(血液をサラサラにする治療)
- 急性期治療: DOAC(高用量)[新しい抗凝固薬]の内服、ヘパリン(注射)
- 維持期治療: DOAC(通常量)、ワルファリンの内服
- 治療期間:通常3ヶ月以上、個別にリスク評価して決定
その他の治療
- 血栓溶解療法:重症の肺塞栓症で血栓を溶かす
- カテーテル治療:血栓除去や血管拡張
- 外科手術:肺動脈血栓摘除術(緊急時)
- 下大静脈フィルター:抗凝固薬が使えない場合
予防の重要性
血栓塞栓症は「予防に勝る治療なし」の典型的な疾患です。
一般的な予防法
- 早期離床・歩行:手術後は早めに歩く
- 弾性ストッキング:血流改善効果
- 間欠的空気圧迫:ふくらはぎのマッサージ機器
- 予防的抗凝固薬:高リスク患者への投与
旅行時の予防(エコノミークラス症候群対策)
- 1-2時間毎の歩行・足首の運動
- 十分な水分摂取、アルコール制限
- 弾性ストッキングの着用
- ゆったりした服装
日常生活での注意点
- 適度な運動:ウォーキングなど定期的な運動
- 水分摂取:脱水を避ける(1日1.5-2L)
- 禁煙:血管への悪影響を避ける
- 体重管理:肥満は血栓リスクを高める
- 薬物管理:抗凝固薬の正確な服用
- 出血注意:外傷時の注意、歯科受診時の申告
受診の目安
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緊急度 |
症状 |
対応 |
|---|---|---|
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緊急 |
急激な息切れ・胸痛・失神・冷汗・チアノーゼ |
救急車で受診 |
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早急 |
片足の腫れ・痛み・軽い息切れ・咳 |
当日受診 |
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相談 |
リスク因子がある・予防法を知りたい |
外来予約 |
🏥 当院での診療
春日もりさん内科循環器内科クリニックでは、静脈血栓塞栓症(VTE)の早期診断とリスク評価、適切な抗凝固療法の管理を行っています。
当院で可能な検査・診療
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検査・診療項目 |
内容 |
|---|---|
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リスク評価 |
Wells基準、Wellsスコアによる事前確率評価 |
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Dダイマー検査 |
血栓形成の有無をスクリーニング |
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下肢静脈超音波検査 |
深部静脈血栓症(DVT)の診断 |
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心エコー検査 |
右心負荷、肺塞栓症の重症度評価 |
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血液検査 |
凝固機能、血小板、腎機能の評価 |
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抗凝固療法管理 |
DOAC、ワーファリンの適正使用と副作用監視 |
専門施設との連携
- 造影CT検査:肺塞栓症の確定診断
- カテーテル血栓溶解療法:重症肺塞栓症の緊急治療
- 下大静脈フィルター:再発リスクの高い症例
- 血栓遺伝子検査:若年発症や再発例の原因検索
✅ 当院の特徴
- 迅速な診断対応:Dダイマー即日測定、下肢静脈エコー即日実施
- リスク層別化:Wellsスコアによる適切な診断戦略
- 安全な抗凝固療法:出血リスクとのバランスを考慮した治療
- 長期フォローアップ:再発予防と至適な治療期間の設定
- 腫瘍関連血栓症:がん患者さんの血栓症管理に精通
💡 患者さんへのメッセージ
静脈血栓塞栓症は早期発見・早期治療が極めて重要な疾患です。特に肺塞栓症は突然死の原因となることもあります。片側の足の腫れや息切れ、胸痛などの症状があれば、すぐにご相談ください。当院では迅速な診断と安全な抗凝固療法により、患者さんの命を守り、再発を防ぐ治療を提供いたします。
*本資料は医療情報の提供を目的としており、診断や治療の代替となるものではありません。
症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。
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