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狭心症・心筋梗塞とは

狭心症・心筋梗塞は、心臓に栄養と酸素を送る血管(冠動脈)に問題が起こる病気です。心臓は全身に血液を送るポンプの役割を果たしており、24時間休むことなく働き続けています。この心臓自体に酸素と栄養を供給しているのが冠動脈という血管です。

 💡 冠動脈疾患の基本知識

冠動脈とは?

心臓の表面を冠のように取り囲んでいる血管で、主に3本の主要血管があります。

【正常な冠動脈】
  • 右冠動脈(RCA):心臓の下側と後ろ側を担当
  • 左前下行枝(LAD):心臓の前側を担当
  • 左回旋枝(LCX):心臓の左側を担当

これらの血管が心筋(心臓の筋肉)に血液を送り、心臓が正常に働くためのエネルギーを供給しています。

ℹ️ 狭心症とは

冠動脈が狭くなり、心臓の筋肉への血流が一時的に不足する状態です。

【狭心症の時の冠動脈】

狭心症の特徴
  • 血管の狭窄により血流が制限される
  • 心筋が一時的に酸素不足になる
  • 胸の痛みや圧迫感を感じる
  • 安静にしていると症状は治まる(通常15分以内)
  • 適切な治療をしないと心筋梗塞に進行する可能性

狭心症の種類
  1. 労作性狭心症:運動や興奮時に症状が出現
  2. 冠れん縮性狭心症:安静時にも症状が出現(冠動脈のけいれんが原因)
  3. 不安定狭心症:症状が悪化傾向にある危険な状態

⚠️ 心筋梗塞とは

冠動脈が完全に詰まり、心臓の筋肉の一部が壊死(細胞が死んでしまう)状態です。

【心筋梗塞の時の冠動脈】

心筋梗塞の特徴
  • 血栓により血管が完全閉塞
  • 心筋細胞が不可逆的に損傷(壊死)
  • 激しい胸痛が20分以上持続
  • 命に関わる緊急事態
  • 治療が遅れると心不全や致死的不整脈の原因となる
心筋梗塞の分類
  1. ST上昇型心筋梗塞(STEMI):心電図でST上昇を認める重篤な心筋梗塞
  2. 非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI):ST上昇はないが心筋の損傷がある状態

🩺 主な症状

典型的な症状

  • 胸痛:胸の中央部の圧迫感、締め付け感(「象が胸の上に乗っているような」と表現されることも)
  • 放散痛:左肩、左腕、あご、背中、みぞおちへの痛み
  • 随伴症状:息切れ、動悸、冷汗、吐き気、めまい

症状の違い

症状 狭心症 心筋梗塞
痛みの強さ 中程度の圧迫感 激烈な胸痛
持続時間 数分〜15分 20分以上(数時間)
発症のきっかけ 運動、興奮、寒冷 安静時にも突然発症
安静時の改善 改善する 改善しない
ニトログリセリン 効果がある 効果が限定的

注意すべき非典型症状

以下の方は典型的な胸痛を感じにくいことがあります:

  • 高齢者:息切れや疲労感のみ
  • 女性:みぞおちの不快感、背部痛
  • 糖尿病患者:痛みを感じない場合がある(無痛性心筋虚血)

👤 なりやすい方

危険因子 詳細 対策
喫煙 最も重要な危険因子の一つ 完全禁煙
高血圧 収縮期血圧140mmHg以上 減塩、運動、薬物療法
脂質異常症 LDLコレステロール140mg/dL以上 食事療法、薬物療法
糖尿病 HbA1c 7.0%以上 血糖コントロール
肥満 BMI 25以上 食事・運動による減量
運動不足 週150分未満の運動 定期的な有酸素運動
ストレス 慢性的な精神的ストレス ストレス管理、十分な休息

📞 緊急時の対応

すぐに救急車を呼ぶべき症状

  • 激しい胸痛が20分以上続く
  • 冷や汗を伴う強い胸部不快感
  • 息苦しさが急に悪化
  • 意識がもうろうとする

救急車を待つ間の対処法

  1. 安静にする:無理に動かない
  2. 楽な姿勢をとる:座位または半座位
  3. 衣服をゆるめる:呼吸を楽にする
  4. ニトログリセリンを使用(処方されている場合)
  5. 意識がない場合:AED使用を検討
🚨 重要なポイント

「様子を見る」ことは非常に危険です。症状があれば迷わず救急車(119番)を呼んでください。
「Time is Muscle(時間は心筋)」- 一分一秒でも早い治療が、その後の人生を大きく左右します。

🏥 当院での取り組み

  • 早期発見:定期健診による危険因子のチェック
  • 適切な診断:最新の検査機器による精密検査
  • 個別化治療:患者様一人ひとりに最適な治療計画
  • 継続的管理:長期的な経過観察とケア
  • 腫瘍循環器:がん治療中の心血管合併症管理

💡 患者さんへのメッセージ

狭心症・心筋梗塞は早期発見・早期治療により、多くの場合、社会復帰が可能です。特に急性心筋梗塞は「時間との闘い」です。胸の痛みや違和感を感じたら、我慢せずにすぐにご相談ください。当院では迅速な診断と適切な専門施設への紹介により、患者さんの命を守り、その後の生活の質を維持するための治療を提供いたします。一緒に心臓を守りましょう。

*本資料は医療情報の提供を目的としており、診断や治療の代替となるものではありません。
症状がある場合は、必ず医療機関を受診してください。

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