脂質異常症(コレステロール・中性脂肪)について
脂質異常症とは
脂質異常症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪の濃度が異常な状態です。血管を詰まらせる「悪玉(LDL)コレステロール」が多すぎたり、血管を守る「善玉(HDL)コレステロール」が少なすぎる状態をいいます。
多くの場合、自覚症状がないため「サイレント・キラー(静かなる殺し屋)」と呼ばれますが、放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる怖い病気です。
診断基準
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検査項目 |
基準値 |
状態 |
|---|---|---|
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🔴 LDLコレステロール(悪玉) |
140mg/dL以上 |
動脈硬化のリスク増加 |
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🔵 HDLコレステロール(善玉) |
40mg/dL未満 |
血管を守る力が低下 |
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🟡 中性脂肪(トリグリセライド) |
150mg/dL以上 |
動脈硬化や膵炎のリスク |
なぜ治療が必要なの?
脂質異常症を放置すると、動脈硬化が進行します。血管の壁にコレステロールが蓄積して血管が狭くなり、最終的には血管が詰まってしまいます。
⚠️ 動脈硬化が引き起こす病気:
- 心筋梗塞:心臓の血管が詰まる(日本人の死因第2位)
- 脳梗塞:脳の血管が詰まる(日本人の死因第4位)
- 閉塞性動脈硬化症:足の血管が詰まる
原因とリスク因子

- 🍔 食生活:肉類、揚げ物、甘いものの食べ過ぎ
- 🚫 運動不足:デスクワーク中心の生活、歩く機会の減少
- 🧬 遺伝:家族性高コレステロール血症、家族歴
- 🚬 喫煙:善玉コレステロールを減らし、動脈硬化を促進
- 🍺 飲酒:過度の飲酒は中性脂肪を上昇させる
- 😰 ストレス:慢性的なストレスはコレステロール値を悪化させる
症状
脂質異常症は「症状のない病気」です。血液検査でしか発見できないため、定期的な健康診断が非常に重要です。
🚨 こんな症状があれば既に動脈硬化が進行している可能性:
- 胸の痛み・圧迫感(狭心症の疑い)
- 階段で息切れしやすくなった
- 足のしびれ・冷感、歩行時の痛み
- 急な意識失調・手足の麻痺(脳梗塞の疑い)
検査
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検査項目 |
内容 |
目的 |
|---|---|---|
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🩸 血液検査 |
LDL・HDL・中性脂肪・総コレステロール |
脂質異常症の診断・重症度評価 |
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📈 動脈硬化検査 |
頸動脈エコー、血管年齢測定(ABI・PWV) |
血管の状態・動脈硬化の程度確認 |
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❤️ 心臓検査 |
心電図、心エコー、運動負荷試験 |
心臓への影響・狭心症の有無確認 |
治療法
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治療法 |
内容 |
効果 |
|---|---|---|
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🍎 食事療法 |
飽和脂肪酸制限、食物繊維摂取、カロリー調整 |
LDL 10-15%低下、中性脂肪 20-50%低下 |
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🏃 運動療法 |
有酸素運動(週3回以上、30分)、筋力トレーニング |
HDL上昇、中性脂肪低下、体重減少 |
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💊 薬物療法 |
スタチン、フィブラート系、EPA製剤など |
LDL 30-50%低下、心血管イベント抑制 |
日常生活での注意点
- 🥗 食事改善:揚げ物を減らし、魚・野菜・大豆製品を増やす
- 🚶 毎日歩行:1日8,000歩を目標に、エレベーターより階段を使う
- ⚖️ 体重管理:BMI 25未満を維持、腹囲を男性85cm・女性90cm未満に
- 🚭 禁煙:タバコは善玉コレステロールを減らし、動脈硬化を促進
- 🍺 節酒:日本酒1合・ビール500ml・ワイン200mlまでを週2-3回
- 💊 服薬継続:処方された薬は自己判断で中止せず継続服用
- 📊 定期検査:3ヶ月に1回の血液検査で効果を確認
🏥 当院での診療
春日もりさん内科循環器内科クリニックでは、循環器専門医による専門的な脂質異常症診療を行い、心血管疾患の予防に力を入れています。
🔹 当院でできること
- 専門的診断:循環器専門医による詳細な評価とリスク stratification
- 動脈硬化検査:頸動脈エコー、ABI・PWV測定で血管の状態を評価
- 心臓精密検査:心電図、心エコー、運動負荷試験で心機能評価
- 個別治療計画:患者さんの状態に合わせた最適な治療法選択
- 薬物療法管理:スタチンなど薬剤の効果判定・副作用チェック
- 生活指導:食事指導、運動処方
- 継続的フォロー:定期的な血液検査・検査結果に基づく治療調整
💡 患者さんへのメッセージ:
脂質異常症は症状がないため軽視されがちですが、心筋梗塞や脳梗塞を予防するためには早期発見・早期治療が重要です。当院では循環器専門医として、単に数値を下げるだけでなく、将来の心血管疾患を予防することを目標に治療を行います。生活習慣の改善と適切な薬物療法により、健康な血管を維持していきましょう。ご不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
